町田の洞窟? tamaki niimeが作る”異世界”へ。
編集部の田中海月です。
『tamaki niime』という、ものすごく風変わりで、上質で、魂のこもったものづくりを世界に向けて発信しているブランドをご存知でしょうか。
私がtamaki niimeと出会ったのは、兵庫県西脇市に訪れた時。西脇市は播州織という織物の聖地。それまで聞いたことがなかった『播州織』というものがどうも気になり、ふらっと訪れてみたわけなのですが、そこで出会ったtamaki niimeというブランドに今ではどっぷりと魅せられている一人です。
tamaki niimeは播州織を代表するブランドの一つ。
この地に生活する人として
https://www.niime.jp/shigoto/
何ができるかを考え行動したら
今のカタチになりました。
偽りのない本物を
どこまでも追求し
創造を精一杯愉しみながら。
上記はtamaki niimeの公式サイトから引用した文章ですが、この一文でその魅力は伝わるのではないかと思います。
tamaki niimeは、デザインから、染色から織り、販売など全ての工程を一貫して自社でやっているのですが、最も面白いところは『全てが1点ものである』ということ。生地のデザインや、糸の染め方がとても独特で、全て同じデザインになることはないんだそうです。そして、それを大量生産ではなく”少量多彩”というコンセプトで創られています。
そんなtamaki niimeがついに東京進出をしたということで、いち早くお店を訪ねてみました。
最初に書いておきますが、どうしてこの店舗をカメラガールズで紹介したかったかと言うと、『撮影してもOK』だから。東京のアパレルショップは撮影NGが多い中で、撮影OKというのはなかなか嬉しいことですよね。
*ただし、状況が変わる場合もあると思いますので、撮影される際は店舗にご確認いただくと良いと思います。
洞窟のような異世界へ。
町田の鶴川駅から徒歩数分で、tamaki niime TOKYO MACHIDA へ到着。
この日は人がたくさんいたために外観の写真は撮れませんでしたが、外観はまるで雲のような建物。遠目からもすぐにtamaki niimeだとわかります。そんな風変わりな建物についている小さなドア、ここがtamaki niimeの入り口です。
ドアを開けると、まず目に入るのは下駄箱。靴を脱いで入店するスタイルのようです。そのすぐ前には、地下へと続く階段がありました。早速、地下に降りてみます。
壁の質感や、丸々したフォルムがまるで洞窟のような雰囲気です。そして地下のはずなのに、閉塞感がなく明るい雰囲気なのは天井、床、壁すべてが真っ白だからでしょうか。ところどころ空いている丸い穴がまるで巣のよう?
この窓、テーマパークか潜水艦にでも乗っているかのような気分に。
作品数は思ったより多く、ショールや靴、洋服、布や布切れなどたくさんの作品が並んでいました。手に取ってみると、どれもやっぱり上質な手触り。大量生産では実現できないような、しっかりと”糸”を感じられるような手触りです。うん、これこそtamaki niimeクオリティ。
そしてtamaki niimeといえばこの色とりどりのユニークな作品たち。このすべてが一点物だから、じっくりと選びたくなるし、それが楽しいんですよね。
作品の展示方法も可愛い。洗練されていてかっこよく、どこか懐かしいような感覚。簡単にまとめると北欧風、なのかなあ。だけど日本らしさも感じるんですよね。
この布切れは、『お客様が値段を決める』という面白いコンセプトで販売されていました。自分自身が、その価値を考え、見つけ、決める、ということ。面白いですよね。布切れとは言え、やっぱりtamaki niimeクオリティだからマスクやハンカチなどいろいろなものに使えそうです。手芸をやられている方には、かなり良い作品なのではないでしょうか。
30分ほどかけてゆっくりと地下1階、2階を巡りました。
続いては1階へ。
1階に置かれている印象的なこのソファは、まさにフォトスポット! インスタ映えと呼ぶにふさわしい空間でした。他のお客様がいなければ、広角レンズで撮影するとものすごく良さそう。
インテリアのようにおかれた隣の品々も、普通に販売されている作品でした。ディスプレイがおしゃれで、どこを撮っても写真映えします。
ソファの目の前のカウンターにも、作品がずらり。雑貨類もすごくものがよくて、長く使えそうな作品ばかり。北欧とも日本とも、なんとも言えないカラーが可愛いです。個人的にはこの傘がイチオシ。(この傘と共に写真を撮れば、なんとも映えそう)
カウンター部分ではポップアップショップが開かれていました。そう言えば、なんだか造りがリビングのようだな…?と思って聞いてみると、やはりここは前のオーナーが住居として使用していて、 有名な建築家さんがデザインしたそう。どうりて面白い建物なわけです。
この日のポップアップショップは、台湾のお茶『SHIID CHA』を販売されていました。試飲してみるとものすごく、甘くて美味しい。甘酒割りなど、いろいろな割り方を楽しめたり、様々なフレーバーがあって、お茶の概念が変わるほどでした。
近々、アマゾンならぬ『タマゾン』というオンラインサイトを今後作って、そこで販売される予定のようですよ。
ソファ横には、外へと続く階段が。ここは屋外ではなく、屋上スペースに続く階段なんだそう。この日は雨でしたが、晴れた日には屋上でちょっとゆっくりさせてもらう、というのもアリですね。
ここでふと思ったことは、『これはアパレルショップなのか?』ということ。なんだか秘密基地のような、洞窟のような、フォトスタジオのような、あるいはカフェのようでもあるし、友達の家にお邪魔しているような気分でもある。そんなお店、これまでに経験したことは1回も、なかったなあ。
お買い物だけでも、カメラを持って、でも。
tamaki niimeを知らなくても、きっと楽しめる場所であると思います。
ぜひ、ふらりと、そしてじっくりと訪れてみてほしい場所のひとつです。