写真現像ソフト Adobe Lightroom と Adobe Photoshop の違いを解説!
今までずっとJPGで撮っていて、そろそろみんなが言ってる「RAW」で撮ってみようかな……と思った時に「RAWデータの現像は何ですればいいんだろう? 」と悩んだことはありませんか?
目次
まず「RAW」データについて解説します
「RAW(ロウ)」とは写真データの記録形式のことで、英語の「素材・生のまま」を意味する「raw」からそう呼ばれています(非加熱の「ローケーキ」とか、すっかりお馴染みになりましたよね)
RAWはJPEGにくらべ、非常に多くの情報量(12~14bit)を持っています。しかしこれは「光の強さの情報」のため、そのまま(=RAW)の状態では見ることができず、「現像」処理をしてJPEGやTIFF(ティフ)に変換することで「見える状態」にします。ちなみにJPEGは情報を間引いて(8bit)保存された画像形式のため、レタッチなどの画像編集には向いていません。
RAWデータとは、フィルムカメラにおける「ネガ」と同じと思ってもらえれば大丈夫です。ネガも写真屋さんに現像に出さないと見れませんよね。
「RAWは現像しないと見ることができない。」このことはわかりましたでしょうか?
じゃあ現像するには何が必要なの?
この「現像処理」に必要なのが、現像ソフトと呼ばれる下記のようなソフトです。大きく分けると「カメラメーカーが出している、純正のメーカー専用現像ソフト」と「他のメーカーが出している、汎用性のある現像ソフト」です。
メーカー製の純正ソフト Canon Digital Photo Professional Nikon Capture NX-D OLYMPUS Olympus Workspace PENTAX Digital Camera Utility5 Sony Imaging Edge Panasonic SILKYPIX 8SE FUJIFILM FUJIFILM X RAW STUDIO …など |
他のメーカーが出しているソフト Adobe Lightroom Adobe Lightroom Classic Adobe Photoshop Luminar AI Silkypix Developer Studio Pro 10 PhotoDirector 365 Zoner Photo Studio X Capture One Pro Affinity Photo DxO PhotoLab 4 AfterShot Pro Photomatix Pro Aurora HDR 2019 …など |
そのほかも含めるとかなりの数がありますね! 最初に使うのは、カメラに付いてくる(HPからDLなど)メーカー純正の現像ソフトで全く問題ないと思います。(※メーカー純正ソフトは自社のカメラの性能を熟知しているので、UIはともかくカメラのスペックを活かしきるということには優れていると思います)
さて、ひとつひとつを比較していくには大変なので、ここではメジャーな現像ソフトである「Adobe Lightroom」と「Adobe Photoshop」の違いについて簡単に説明をしていきたいと思います。
「Adobe Lightroom」と「Adobe Photoshop」の違いとは
大きく分けると、写真の「現像と管理」に特化したものがLightroomで、「現像と画像加工機能」に特化したものがPhotoshopとなります。
Lightroom | Photoshop | |
どちらもできること | ・RAW現像 | ・RAW現像 |
できること | ・写真管理・非破壊編集・多数の写真の一括現像処理(現像設定のコピー&ペースト、プリセットの作成など) | ・レイヤーを使った高度な編集(合成などの画像加工や文字入れ)・レイヤーを使えば非破壊編集もできる |
できないこと | ・レイヤーを使った高度な編集(合成などの画像加工や文字入れ) | ・多数の写真の一括現像処理(現像設定のコピー&ペースト、プリセットの作成など) |
LightroomとPhotoshopで一番違うのは「写真管理」と「高度な編集」の部分です。
Lightroomの特徴「写真管理」とは
Lightroomは「カタログ」というものが存在し、それをベースに写真を管理していきます。そのカタログには
保存情報・・・・写真ファイルが保存されている場所 写真情報・・・・撮影日や撮影したカメラ機種等のメタデータ 編集情報・・・・Lightroom の現像機能で写真に適用したレシピ |
が記憶されています。
写真編集をする際に、カタログからこれらの情報を呼び出すことで「現像処理をした状態」に見えます。つまり保管されている写真は実際には加工されておらず、「非破壊編集されている」ことになります。(このあたりも詳しく説明すると長くなるので割愛しますね)
また、その中の1枚1枚の管理について細かい分類もでき、「顔認識」「スタック」「キーワード」「コレクション」「レーティング」「フラグ」「ラベル」という、7つの分け方を使うことができます。これらを上手に使うことで、膨大な写真の中から使いたい写真を瞬時に探し出すことができます。
カタログとは、写真のインデックス(目次)+レシピシートみたいなものです。
Photoshopの特徴「高度な編集」とは
Photoshopは一枚をじっくり編集することが得意です。
車のボディだけ色を変えるような「局所的に色を変える」こと、写真の中で不要なものだけを削除すること、写真の中の人物だけ切り抜いたりすること、その切り取った人物を別の背景に置き換えること、太った体型の人をモデル体型にすること、人物の肌を綺麗に整えること、写真にテキストを入れること…など、いろいろなことができます。
どちらかと言うと写真を「現像する」というより、「加工する」ことに長けたソフト、ということですね。
それじゃあ実際に使ってみよう!
このような特徴の違いを生かし、Lightroomで現像した写真をさらにPhotoshopで細かく修正していく…と、両方のソフトを併用している人が多いようです。
ちなみにAdobeのソフトを使ってみたいなあという場合、下記のプランが設定されています。
Lightroom単体プラン | フォトプラン(20GB) | フォトプラン(1TB) |
・Lightroomデスクトップ版・Lightroomモバイル版 | ・Lightroomデスクトップ版 ・Lightroomモバイル版 ・Lightroom Classic ・Photoshopデスクトップ版 ・Photoshop iPad版 ・Adobe Spark ・Adobe prtfolio ・クラウドストレージ 20GB | ・Lightroomデスクトップ版 ・Lightroomモバイル版 ・Lightroom Classic ・Photoshopデスクトップ版 ・Photoshop iPad版 ・Adobe Spark ・Adobe prtfolio ・クラウドストレージ 1T |
1TBストレージ(約2万枚のRAW画像、または約20万枚のJPEG画像) | 20GBストレージ(約4,000枚のJPEG画像) | 1TBストレージ(約2万枚のRAW画像、または約20万枚のJPEG画像) |
月額1,078円(税込) | 月額1,078 円(税込) | 月額2,178 円(税込) |
どんどん溜まっていくデータをクラウドで保存するために容量確保したいか、データは外付けHDDで確保するか。とりあえずLightroomだけで始めるか、Photoshopも一緒に使ってみるか、自分の使い方にピッタリのプランを選んでくださいね。
カメラガールズ編集部 イチ/ Instagram