カールツァイスの軽量レンズ、Batis 2/40 CFレビュー
カールツァイスが欲しくて、選びに選んで購入したBatis40mm f2.0(Batis 2/40 CF)。このレンズを半年以上使ってみて、実際にいいなと思ったポイントや、作例などをご紹介してみたいと思います。ちなみに本体はSONY α7sIIIというカメラを使っています。
目次
特筆すべきスペック
Batis 2/40 CFの特筆すべきポイントはいくつかありますが、やはり軽さだと思います。なんと重量はたったの361 g。360gといったら、エバラ焼肉のたれ1本と同じくらいです。通常のレンズならその倍〜3倍程度の重さがあるので、持ち比べてみると断然軽いです。だから、持っていくことが負担にならない。旅行やお出かけも、毎日の通勤と共に持ち歩いても全く負担ではありません。
さらに、最短撮影距離は0.24 m。
上の写真より、もう少し近づいて撮影ができます。軽い上に、最短撮影距離が短い。言うまでもなく使い勝手のいいレンズだと思います。
そして、F2.0という点も魅力です。40mmなので少し離れた撮影ではそこまで大きくはボケませんが、不足感もありません。(ちなみに当たり前なことですが、被写体に近づくとそれなりに大きくボケます。)
また、オートフォーカスが異常に早いのも魅力。思っていたよりも素早くピントが合うので、動きのある被写体や”一瞬”を狙った撮影に強いのが特徴です。これまで様々なレンズを使ってきましたが、これほど日常使いがラクなレンズはなかったと思います。
40mmという画角
この記事に掲載している写真は全てSONY α7sIIIというフルサイズ機種のカメラにBatis 2/40 CFをつけて撮影しています。40mmの画角は、50mmの標準よりもほんの少しだけ広角です。なので、歪みもそこそこ出ます。
上のような背景に縦や横にまっすぐにラインが出るような写真は撮影がしづらく、ブツ撮りなどはあんまり向いていない印象。
1m程度被写体から離れての撮影では、被写体と周りの空気感、どちらもそのままの世界をそのままに写せるような、そんな『ピタッとはまる感じ』がします。この40mmという画角は好き嫌いが分かれると思いますが、個人的にはとても好き。
この写真はまさに40mmだからこそ、という印象を受けた1枚です。50mmとも35mmとも異なる、40mm独特の世界は、確かにあるんですよね。
Batis40mmf2.0特有の、キリリとした描写
Batis40mmの色味や描写の特徴は、『黒い部分が引き締まって映る』ような印象があるということ。好き嫌いが分かれそうですが、とにかく黒がキリッと映ります。あと、逆光は比較的苦手です。
光がフワッとするレンズではなく、影がキリッとするレンズ。そんな説明がしっくりくるような気がします。特に、逆光の時にその傾向を強く感じます。ソフトフィルターをつけたらどうなるんだろう…とちょっと気になっているので、それはまた今度やってみたいと思います。
40mmの画角とこの描写の特徴が嫌いじゃなければ、とにかく使いやすく優秀なレンズであることは間違い無いと思います。
SONYユーザーであれば、このレンズを”日常使い”として購入し、さらに揃えるなら、85mmf1.4などの中望遠レンズをブツ撮りやボケの大きい写真を撮る用として購入する、というのが今のところの私のおすすめです!
Batis 2/40 CF、本当にいいレンズなのでぜひ試してみてください。
編集部/田中海月(Instagram)